内容
韓国の要人が特殊部隊に誘拐されるが、目撃者の少年少女が一緒に連れ去られてしまう。警察は頼りにならない。元公安の主婦と体育教師の女二人が、韓国最強特殊部隊を相手に追跡を開始する。
「あんた、一人でその連中を追っかける気?」
「息子の命がかかってますから」
「それで、手は足りてるのかよ、お母さん」
「足りてませんけど、足手まといは結構ですので」
「つまり、あたしにも来いってことっすか」
「言ってませんよそんなこと」
感想
あらすじでワクワクするだろ。もうそれで良いんだよ。
実際「機龍警察」他の作品で筆力十分の実力派作家なので、決してあらすじの期待を裏切ることなく安心して読める。
女二人のバディものなんですが、元公安のプロがシリアス担当、黙々と敵を射殺して武器を奪っていくのに対して、勢い担当の素人の体育教師の武器はバット!
ともかく敵が銃を放棄する余裕もないほど徹底的にボコる。そもそもバットと銃で殴り合ったらバットのほうが有利にきまっている。
お、おう。そうだな。
敵の反応も好き。「敵は女二人?」「『二重奏』が突破された」「なぜ追跡がこんなに早い、しかもたった二人で」
舞台裏で奔走する警察もかっこいい。
とにかく頭をからっぽにしてアクションシーンにひゃっほーと楽しもう。キャラクターが魅力的なので続編希望です。
余談
解説で触れられている美晴のモデルは新宿鮫の登場人物らしいです。私は未読。