内容
変格ミステリの戦後編(1945~75)
感想
キワモノです。変な小説もミステリも好きだから挑戦! とはいえ、一巻(戦前篇)は読むのつらそうなので、二巻(戦後篇1、1945-75)から
結果はなかなか悩ましい、ちょっと選者と趣味が違うんだよなー、アリ半分、ナシ半分
そもそも変格ミステリってなんだろう? いや、おそらく一巻(戦前篇)には書いてあるのだろうが、、、本格ミステリの定義ですら世界大戦なのに、変格の定義なんて「個人的に変なミステリと感じた」くらいで限界だろう
となると具体例で語るしかなく、収録作でいうと「経営者入門」土屋隆夫が変格ミステリの俺定義に一番近いかなー
新しめのだと「○○○○○○○○殺人事件」「その可能性はすでに考えた」あたりが俺変格
両者とも変、かつ本格、人によっては壁に投げつけるくらい。でも好きなんだよなあ。
考えてみると、直球より変化球のほうがストライクゾーンに入れるのは難しいのだから、自分のミステリ観の再確認には向いているといえる、多分、、、
いや、それだけじゃないな「本格」からはみ出したのが「変格」という私の今までの変格観は間違いで、そもそも「本格ミステリ」が悪くいえば形式主義的で袋小路ぎみで狭量なわけで、、、生命の進化だって突然変異から起こるわけだし、変格ミステリは革新、進化に必要不可欠、「本格」の殻を拡張、破るための試みといえるのだ、そしていつかは「変格」と「本格」の境目はなくなる。その漸近の過渡期が現在であり特殊設定ミステリの隆盛はその象徴するところであるとかなんとか
久々にめんどくさいミステリオタクみたいなことを書いたぞ! どーせ、めんどくさいミステリオタクしか読まないでしょこの本、、、でもめんどくさいミステリオタクには下記の効用があります
・ミステリ観の再考
・上に書いたようなことを考えられるぞ暇人
・「変格」という観点の確立
・今度から変な小説よんだら、入れる棚ができます
戦後篇2、現在篇も買います(出ればね、、、出るよね、、、)