積みは快楽だ 社会人編

読書その他の雑記

★★★★☆

【感想】超純粋ミステリ「アリバイ崩し承ります」大山誠一郎

二冊とも作中ではマジでアリバイ崩ししかやってねえ、それなのにちゃんと面白い、これだよ、これこそ推理小説の面白さなんだよ!

【感想】変化球を前に自分のストライクゾーンを探る「変格ミステリ傑作選 戦後篇1」

キワモノです。変な小説もミステリも好きだから挑戦! 結果はなかなか悩ましい、ちょっと選者と趣味が違うんだよなー、アリ半分、ナシ半分

【感想】推理小説が好きなのがよく分かる「硝子の塔の殺人」知念実希人

一つ一つの謎のクオリティが高いかというと疑問というか、、、いまいちだけど、、、それはあれがそれでごにょごにょ。ロジックやトリックよりは物語の枠組みと、推理小説愛とかが評価ポイント。

【感想】重くない東野圭吾が読みたい人に「マスカレード・ホテル」東野圭吾

続々と現れる怪しい宿泊客とその対応、ホテルの裏側なんかを楽しみつつ、予想できない犯人もご用意。キャラクターも魅力的。信じるホテルマンと疑う刑事。

【感想】これまた奇抜な特殊設定ミステリ「あと十五秒で死ぬ」榊林銘

新人のデビュー作含む特殊設定短編集。光るものがあるかといえば、めっちゃある。面白い。十五秒で死ぬという非常に厳しい特殊設定でよく書けるよなあ。 ただ、お前の実力はまだこんな物じゃないだろ、という気はする。次作が出たら買うけど、惜しいことにか…

【感想】ノンシリーズ短編集が本ミス1位は嬉しい「透明人間は密室に潜む」阿津川辰海

透明人間は密室に潜む 作者:阿津川 辰海 発売日: 2020/04/21 メディア: Kindle版 内容 透明人間は密室に潜む 透明人間による殺人の計画と実行。透明人間はどこに潜んでいるのか? 透明人間なら殺人も簡単かと思いきや意外と苦労が多く、そのあたりの設定と犯…

【感想】なるほどとオチのつく、ある意味「侘び寂び」ミステリ短編集「夜の冒険」エドワード・D・ホック

夜の冒険 現代短篇の名手たち8 作者:エドワード D ホック 発売日: 2014/12/29 メディア: Kindle版 内容 ほぼ千の短編を書いたホックの自選ノンシリーズ短編集 フレミング刑事最後の事件 引退を宣告された刑事が臨む最後の事件 くされ縁 慎重派軍人とヒャッ…

【感想】挑戦的な意欲作に驚愕と困惑「〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件」早坂吝

○○○○○○○○殺人事件 (講談社文庫) 作者:早坂吝 発売日: 2017/05/12 メディア: Kindle版 内容 孤島で起こる殺人事件。一体この殺人事件の「タイトル」は? 感想 「タイトル当て小説」って何? と思うが、事件そのものが超難易度高いからせめてタイトルだけでも…

【感想】奇遇だな私もカーが好きなんだ「第四の扉」ポール・アルテ

第四の扉 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者:ポール アルテ 発売日: 2018/08/21 メディア: 文庫 内容 交霊会で密室殺人! 「フランスのディクスン・カー」が書く長編ミステリ 感想 不可能状況で起こる殺人また殺人、謎また謎、最後の最後の気の利いたしかけ。い…

【感想】主婦&体育教師 vs 特殊部隊「ガンルージュ」月村了衛

ガンルージュ (文春文庫) 作者: 月村了衛 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/10/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 内容 韓国の要人が特殊部隊に誘拐されるが、目撃者の少年少女が一緒に連れ去られてしまう。警察は頼りにならない。元公安…

【感想】どうしてこうなった状況が楽しいユーモアクライムノベル 「泥棒が1ダース」ドナルド・E・ウェストレイク

現代短篇の名手たち3 泥棒が1ダース (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: ドナルド・E・ウェストレイク,木村二郎 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2009/08/21 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 8回 この商品を含むブログ (29件) を見る 「ジョン、お前は泥…

【感想】再び推理マシマシ大盛「その可能性はすでに考えた 聖女の毒杯」井上真偽

聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた (講談社文庫) 作者: 井上真偽 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/07/13 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る まったく、何という空理空論。――互いに大法螺の棍棒で殴り合っているようなものである。 …

【感想】幻想的な酩酊感 「少女地獄」 夢野久作

少女地獄 (夢野久作傑作集) (創元推理文庫) 作者: 夢野久作 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2016/08/31 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 惜しがる程の一生じゃない。恥かしがる程の名前でもない。親も兄弟もないんだからね。但し・・・・・…

【感想】奇想現代文学ミステリ?「ミステリウム」 マコーマック

ミステリウム 作者: エリック・マコーマック,増田まもる 出版社/メーカー: 国書刊行会 発売日: 2011/01/25 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 72回 この商品を含むブログ (39件) を見る 内容 ある田舎町に水文学者と名乗る男がやってくる。その後、町で…

【感想】とにかく推理合戦 「その可能性はすでに考えた」 井上真偽

その可能性はすでに考えた (講談社文庫) 作者: 井上真偽 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/02/15 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る 内容 閉鎖的な新興宗教の村で集団死事件が発生。唯一の生き残りの少女は、首を切られた少年に運ばれ…

【感想】理由の分かる恐怖 「などらきの首」 澤村伊智

理由が分かるのに、理由が分かるから怖い。そういう恐怖を扱った作品が多い。ミステリの手法を使って書かれていて、「推理」が披露され一応の解釈を得られる。ただし全く事件の解決にならないのが、ミステリ読みには嬉しい悲鳴です。

【感想】えっちょっとそこで終わるのやめて怖い「奥の部屋」エイクマン

奥の部屋: ロバート・エイクマン短篇集 (ちくま文庫)作者:ロバート エイクマン発売日: 2016/01/07メディア: 文庫 内容 学友 旧友の様子がどうもおかしい。どうやら住んでいる屋敷に原因があるようで様子を見に行くことに・・・ 何と冷たい小さな君の手よ 昔…

【感想】「短編小説」の短編集 「郵便局と蛇」コッパード

郵便局と蛇: A・E・コッパード短篇集 (ちくま文庫) 作者: A.E.コッパード,Alfred Edgar Coppard,西崎憲 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2014/09/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (10件) を見る うすのろサイモン 「うすのろ」が天国を探す話。お…

【感想】軽妙なミステリ短編集(やや小粒)「二壜の調味料」 ダンセイニ

二壜の調味料 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: ロードダンセイニ,小林晋 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2016/11/22 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 二壜の調味料ほか、スメザーズシリーズ 有名な表題作は見せ方が実に上手い。ワトソ…

【感想】SFミステリと呼ぶのはやめとけ 「鋼鉄都市」 アシモフ

鋼鉄都市 作者: アイザックアシモフ 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2014/09/30 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (34件) を見る 内容 宇宙人の殺害事件を人間の刑事とロボットが捜査する 感想 まず描かれる世界が面白い。ランクで管理された巨…

【感想】幕末版魔界転生 「大東亜忍法帖【完全版】」 荒山徹

「本歌取り」っていうのかこれ? むしろ「デスメタルカバー曲」じゃないのか・・・もとより暴走が売りの荒山先生がブレーキを踏まずに書いた怪作ですね。

【感想】奇妙な味のアンソロジー、トラウマ短編やめて「夜の夢見の川」 中村融編

夜の夢見の川 (12の奇妙な物語) (創元推理文庫) 作者: シオドア・スタージョン,G・K・チェスタトン他,中村融 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2017/04/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (9件) を見る トラウマ短編「麻酔」 クリストファー・ファ…