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【感想】熱い小説家講座「小説家になって億を稼ごう」松岡圭祐

 

小説家になって億を稼ごう (新潮新書)

小説家になって億を稼ごう (新潮新書)

  • 作者:松岡 圭祐
  • 発売日: 2021/03/17
  • メディア: 新書
 

 

小説家が儲からないというのは嘘

目次

ベストセラー作家松岡圭祐が明かす、売れる小説家になるためのノウハウ

「目次」
はじめに――小説家が儲からないというのは嘘

 I部 小説家になろう
第一章 売れるための大原則「現代小説とはなにか」
第二章 人々に愛される物語の『想造』とは
第三章 魅力的なあらすじ
第四章 おもてなしの精神に満ちた執筆方法
第五章 貴方の小説をリリースする方法
第六章 失敗しないゲラ校閲作業のコツ
第七章 プロが儲からない理由は出版契約書

 II部 億を稼ごう

第一章 デビューの直後にすべきこと
第二章 編集者との付き合い方
第三章 デビュー作がヒットした時、しなかった時
第四章 映画化やドラマ化への対応
第五章 ベストセラー作家になってから気をつけること

内容

以下、内容を紹介しますが、どうしても引用が多くなってしまう、、、というか全文引用したいぐらいの密度だ。

本書の構成は、下記となっている。

はじめに 「小説書いて儲けようぜ」

第一部 「現代小説の背景」→「小説の書き方」→「デビューの仕方」

第二部 「デビュー後になにをするか」→「どう儲けるか」→「儲けたあとは」

はじめに

本書でご紹介するのは、小説家で「食べていく」のではなく「儲けて富を得る」方法です。

年収は二千万円から三千万円ぐらいが、最もくらしやすいとも言われます。しかし当面の目標は一億円以上に置いてください。

小説家になるノウハウ本というのは結構あるけど、「儲けろ」というのは珍しいのでは? 

できるかぎり多くの読者に必要とされたいと願えばこそ、よりよい小説が書けるでしょう。

稼ごうとするほど、良い小説が書ける、か、、、

いや、好きなことを書きたいわけで儲け優先なわけでは・・・に対して「好きな小説が書きたいなら、儲けてから書けば?」直球である。

 第一部 小説の書き方からデビューまで

 本書では『想造』という小説の書き方を紹介している。基本的に内容を全部、頭の中で完成させてから書くやり方。具体的なやり方まで詳述されてます。小説の「視点」から推敲は大きいディスプレイでやれ、というノウハウまで。

人それぞれに個性があり、みな特別な存在です。貴方が『想造』によって紡ぎだした物語は、貴方の性格や経験、知識、嗜好などが結合した、けっして他人には想像しえないものになります。面白くないはずがありません。

次に小説を世に出す方法、「編集者への売り込み」「新人賞への応募」「小説投稿サイトの利用」

こちらは主に心構えから、編集者の反応の読み取り方についてまで。最後に重要な出版契約書について

第二部 デビュー後、稼ぎ方

作家としてデビューしてから、印鑑作ったり、編集と付き合ったり、二作目を売るためには。

一度や二度、出版した作品が売れなかったとしても、それはただの運でしかありません。挑戦は何度でも行えます。小説の完成度も上がっていきます。ついには運に左右されないレベルで、確実に人の心を動かす作品を生み出すことでしょう。

「編集者の態度別」小説家ランク測定法もあるぞ!

そして売れてからの映像化やベストセラー作家の過ごし方まで。

もはや貴方は無限のエネルギーをもとに、不滅の製品を作り出す専門職に就いたのです。

感想

「小説の書き方」でなく「小説家になって儲ける方法」です。ちょっと違うよ。

うーむ、内容が濃く、熱量もすごい。あれ、私でも億かせげるのでは? と思えてしまうほど説得力がある。説得力があるうえに、「あなたなら当然できる」みたいなノリだから、「やっぱ俺ならできるのか、、、」となってしまうよー。

ゼロから小説を書き、デビュー、大儲けという一貫した筋立てになっているのもドキドキワクワクが強い。

さて、夢中で一気読みしてしまったが、億稼げるかというのは別の話。本書を極端に単純化すると、まじめにおごらず小説を書き続ければ儲かります、ということになってしまうからなー。

でも小説家に憧れてるけど書いてない人、なりたいが行き詰まりを感じている人が読めば、また新しいスタートを踏める気はしますし、なにより、「俺にできたからお前にもできる! 一緒に小説界を盛り上げようぜ!」的な松岡先生の熱い思いが感じられておすすめの一冊です。

関連書籍など

・第一部関連書籍

小説の書き方本はたくさんあるけど、評判良いのは冲方先生かな?(ラノベですが)

 

・第二部関連書籍

 実際に億稼いでる小説家の収支がどんなものか分かる一冊

作家の収支 (幻冬舎新書)

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