内容
交霊会で密室殺人! 「フランスのディクスン・カー」が書く長編ミステリ
感想
不可能状況で起こる殺人また殺人、謎また謎、最後の最後の気の利いたしかけ。いやいや確かになかなかやるじゃないですか。
ミステリファンおなじみのパーツで構成されてるのは良くも悪くもあるんですが、全部の謎解き無理なんじゃない? と思ったとこから全部解くのはお見事。
この本を要約すると、「お前ら交霊会で密室とか好きだろ? 俺はカーが大好きなんだ」という話ですよ。そう聞かれたら「実は私も」ってなって見つめ合って照れ笑いという読書体験、同人誌か!
いや実際かなり二次創作的ではあるんですが・・・フランスにはカーが全然売ってなくて、供給が無いなら自分で書く、というか登場人物も使っちゃおうとする・・・同人誌か!
無理に文句を言うとしたら、若干地味かな・・・もっと不可能性を派手派手しく飾ってもいいんですよ。
というか師匠のコピーを目指すなよ、師匠を超えるのが「恩返し」だぞ、とフランスまでエールを送りたい(謎目線)
あと文庫版の解説が麻耶雄嵩でちょっとレア、そして名解説なので書店で解説を立ち読みしてそのままレジに持っていくのがおすすめ。
さて次に何読むかだけど、本ミスベスト10見たら大体の本がランクインしてて参考にならねえわw