
- 作者:マーガレット・ミラー
- 発売日: 1995/06/07
- メディア: 文庫
「たしか曲がり角はこのへんだったはずだがな」
曲がり角は何ヶ月も前に過ぎてしまったのだ、とチュリーは思った。
感想
死体が出る前の開始50ページですでに面白い。人間関係は大爆発寸前なのにユーモラス。ミラーってこんな小粋な感じだったっけ。結局人間関係爆弾でひとり死亡。でも事態は深刻なのに「お騒がせ」感が強い。巻き込まれた人たちは本当にお疲れ様です。
最後には事件の「真相」が明らかになり、ある意味予定調和のサプライズですが、予想はしてたが信じられない。そのラストが悲しい上に読み返しても一体どこからどこまでが真実か嘘なのか判然としなくてぞくぞくします。
ギスギスしすぎないサスペンスミステリで完成度が高いものをお探しのかたにはぜひおすすめ。