内容
宇宙人の殺害事件を人間の刑事とロボットが捜査する
感想
まず描かれる世界が面白い。ランクで管理された巨大都市。目的不明で隔離された宇宙人区画。そしてロボットと人間の反発。その中で起こる宇宙人の殺害。と、道具立てはあまりにも完璧。今読んでも古びることは無く読んでいて楽しい。
主人公はロボット嫌いの刑事で、パートナーはロボット。この相性の悪い2人が殺人事件の調査をする中で、だんだんとお互いを信頼するようになっていく。結局最後まで主人公はロボット嫌いだしロボットは感情が無いままだったけど、そこには確かに友情のようなものがあって、胸が熱くなります。バディものとして素晴らしい。
SFミステリだってさ
で、傑作なのは良いとしてだ。SFミステリという件についてはちょっと待て。トリックがあまりにもしょぼすぎる。これだけの世界観と物語を支えるには細すぎてぽっきり折れてる。トリックが無いほうがましとは言えないが・・・ないほうがましかな。
誰だよSFミステリだなんて言ったのは、え、作者なの?(はだかの太陽 序文より)なんでこのトリックで自信満々なんだ・・・
ミステリ読みに薦めるときはSFミステリと言わないほうが賢明。それよりは「われはロボット」を薦めましょうお願いします。