積みは快楽だ 社会人編

読書その他の雑記

【感想】嘘つきは不動産屋のはじまり?「正直不動産」大谷アキラ, 夏原武史, 水野光博

正直不動産(1) (ビッグコミックス) 作者:大谷アキラ,夏原武,水野光博 発売日: 2018/01/12 メディア: Kindle版 内容 バリバリやり手の不動産営業マンが、ある日突然嘘がつけない正直体質になってしまう。不動産お仕事漫画。 感想 以下のめちゃコミのサンプ…

【感想】奇遇だな私もカーが好きなんだ「第四の扉」ポール・アルテ

第四の扉 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者:ポール アルテ 発売日: 2018/08/21 メディア: 文庫 内容 交霊会で密室殺人! 「フランスのディクスン・カー」が書く長編ミステリ 感想 不可能状況で起こる殺人また殺人、謎また謎、最後の最後の気の利いたしかけ。い…

【感想】期待値高すぎ問題?「白銀の墟 玄の月」小野不由美

白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫) 作者:小野 不由美 発売日: 2019/10/12 メディア: 文庫 内容 不死身の賢王が治める国を描いた異世界ファンタジー「十二国記」の18年ぶりの新作長編 感想 「十二国記」が超面白いのは今さら語りませんが、続刊が途…

【感想】特殊設定ミステリのお手本「屍人荘の殺人」今村昌弘

屍人荘の殺人 (創元推理文庫) 作者:今村 昌弘 発売日: 2019/09/11 メディア: 文庫 内容 大学のミステリ愛好会の探偵とワトソンは脅迫状の届いた映像研の合宿に参加するが、そこで殺人事件に遭遇する。衝撃の特殊設定のクローズドサークルミステリ。 感想 久…

【感想】古き良きSFの無邪気さとバラエティ「無常の月」ラリイ・ニーブン

無常の月 ザ・ベスト・オブ・ラリイ・ニーヴン (ハヤカワ文庫SF) 作者: ラリイ・ニーヴン,小隅黎,伊藤典夫 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2018/03/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 内容 帝国の遺物 中性子星 太陽星系近傍 「ノウ…

【感想】主婦&体育教師 vs 特殊部隊「ガンルージュ」月村了衛

ガンルージュ (文春文庫) 作者: 月村了衛 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/10/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 内容 韓国の要人が特殊部隊に誘拐されるが、目撃者の少年少女が一緒に連れ去られてしまう。警察は頼りにならない。元公安…

【感想】前半ワクワク、結末残念「災厄の紳士」ディヴァイン

災厄の紳士 (創元推理文庫) 作者: D・M・ディヴァイン,中村有希 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2009/09/30 メディア: 文庫 クリック: 25回 この商品を含むブログ (20件) を見る 内容 前半はジゴロ視点での軽妙な倒叙サスペンス。「計画」のために金持…

【感想】ラテンアメリカの実力ってこんなもんなんすか?「20世紀ラテンアメリカ短篇選」野谷文昭編訳

20世紀ラテンアメリカ短篇選 (岩波文庫 赤 793-1) 作者: 野谷文昭 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/03/16 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 内容 下記4カテゴリでまとめられた中南米の16短編 I 多民族・多人種的状況/被征服・植民地の記…

【感想】歴史の流れの端でミステリ短編「方壺園」陳舜臣

方壷園 (ちくま文庫) 作者: 陳舜臣,日下三蔵 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/11/09 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 内容 方壺園 唐の時代、四方を高い壁に囲まれた「方壺園」(上の書影の建物)の詩人をめぐった密室殺人事件。…

【感想】どうしてこうなった状況が楽しいユーモアクライムノベル 「泥棒が1ダース」ドナルド・E・ウェストレイク

現代短篇の名手たち3 泥棒が1ダース (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: ドナルド・E・ウェストレイク,木村二郎 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2009/08/21 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 8回 この商品を含むブログ (29件) を見る 「ジョン、お前は泥…

はてなブログ構築してからの設定など

ブログ設定 はてなブログPRO(有料)に変更 はてなの広告を消す デザインを変更 独自ドメインを取得 アクセス解析研究所(有料)を入れる Googleサーチコンソールを入れ、sitemap更新 トップページを記事一覧に変更(元に戻そうかなあ、どうしよう) はてな…

【感想】盛り上がらない第二部オープン戦「星界の戦旗6」森岡浩之

星界の戦旗VI 帝国の雷鳴 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 森岡浩之 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2018/09/05 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る 内容 主人公陣営が負けて十年後、逆襲のはじまり、第二部開幕 感想 ボーイミーツガールのボーイ…

【感想】再び推理マシマシ大盛「その可能性はすでに考えた 聖女の毒杯」井上真偽

聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた (講談社文庫) 作者: 井上真偽 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/07/13 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る まったく、何という空理空論。――互いに大法螺の棍棒で殴り合っているようなものである。 …

【感想】こいつのように仕事がしたい、でもこいつとは同僚になりたくない「フラジャイル」1-12 恵三朗、草水敏

フラジャイル 病理医岸京一郎の所見(1) (アフタヌーンコミックス)作者:草水敏,恵三朗発売日: 2014/11/21メディア: Kindle版 感想 主人公の岸先生は「こいつのように仕事がしたいNo1」&「こいつとは同僚になりたくないNo1」という感じですね。 「人間がや…

【感想】幻想的な酩酊感 「少女地獄」 夢野久作

少女地獄 (夢野久作傑作集) (創元推理文庫) 作者: 夢野久作 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2016/08/31 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 惜しがる程の一生じゃない。恥かしがる程の名前でもない。親も兄弟もないんだからね。但し・・・・・…

【感想】奇想現代文学ミステリ?「ミステリウム」 マコーマック

ミステリウム 作者: エリック・マコーマック,増田まもる 出版社/メーカー: 国書刊行会 発売日: 2011/01/25 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 72回 この商品を含むブログ (39件) を見る 内容 ある田舎町に水文学者と名乗る男がやってくる。その後、町で…

【感想】とにかく推理合戦 「その可能性はすでに考えた」 井上真偽

その可能性はすでに考えた (講談社文庫) 作者: 井上真偽 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/02/15 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る 内容 閉鎖的な新興宗教の村で集団死事件が発生。唯一の生き残りの少女は、首を切られた少年に運ばれ…

【感想】そして誰もいなくなった後、全員復活 「六つの航跡」 ムア・ラファティ

六つの航跡〈上〉 (創元SF文庫) 作者: ムア・ラファティ,加藤直之,渡邊利道,茂木健 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2018/10/11 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 「そして誰もいなくなった」後、全員復活 内容 クローン技術と記憶の継承で不…

【感想】理由の分かる恐怖 「などらきの首」 澤村伊智

理由が分かるのに、理由が分かるから怖い。そういう恐怖を扱った作品が多い。ミステリの手法を使って書かれていて、「推理」が披露され一応の解釈を得られる。ただし全く事件の解決にならないのが、ミステリ読みには嬉しい悲鳴です。

【感想】完成度の高いお騒がせ系サスペンスミステリ 「殺す風」マーガレット・ミラー

殺す風 (創元推理文庫)作者:マーガレット・ミラー発売日: 1995/06/07メディア: 文庫 「たしか曲がり角はこのへんだったはずだがな」 曲がり角は何ヶ月も前に過ぎてしまったのだ、とチュリーは思った。 感想 死体が出る前の開始50ページですでに面白い。人間…

【感想】ワクワクドキドキテクノロジーSF 「オービタル・クラウド」 藤井太洋

オービタル・クラウド 上 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 藤井太洋 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2016/05/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (3件) を見る 内容 舞台は2020年の近未来SF。世界初の民間人宇宙旅行(ISS行き)を間近に控えた地球。だがテ…

【感想】えっちょっとそこで終わるのやめて怖い「奥の部屋」エイクマン

奥の部屋: ロバート・エイクマン短篇集 (ちくま文庫)作者:ロバート エイクマン発売日: 2016/01/07メディア: 文庫 内容 学友 旧友の様子がどうもおかしい。どうやら住んでいる屋敷に原因があるようで様子を見に行くことに・・・ 何と冷たい小さな君の手よ 昔…

【感想】「短編小説」の短編集 「郵便局と蛇」コッパード

郵便局と蛇: A・E・コッパード短篇集 (ちくま文庫) 作者: A.E.コッパード,Alfred Edgar Coppard,西崎憲 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2014/09/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (10件) を見る うすのろサイモン 「うすのろ」が天国を探す話。お…

【感想】軽妙なミステリ短編集(やや小粒)「二壜の調味料」 ダンセイニ

二壜の調味料 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: ロードダンセイニ,小林晋 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2016/11/22 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 二壜の調味料ほか、スメザーズシリーズ 有名な表題作は見せ方が実に上手い。ワトソ…

【感想】SFミステリと呼ぶのはやめとけ 「鋼鉄都市」 アシモフ

鋼鉄都市 作者: アイザックアシモフ 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2014/09/30 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (34件) を見る 内容 宇宙人の殺害事件を人間の刑事とロボットが捜査する 感想 まず描かれる世界が面白い。ランクで管理された巨…

【感想】幕末版魔界転生 「大東亜忍法帖【完全版】」 荒山徹

「本歌取り」っていうのかこれ? むしろ「デスメタルカバー曲」じゃないのか・・・もとより暴走が売りの荒山先生がブレーキを踏まずに書いた怪作ですね。

海外フィクションの中の謎日本

概要 海外文学を読んでいると時々謎ジャパンが出てくるので、収集しようと思ってエントリを作りました。随時追加予定(2018年10月)。 1943 アメリカ 小鬼の市 (創元推理文庫) 作者: ヘレン・マクロイ,駒月雅子 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2013/01…

【感想】奇妙な味のアンソロジー、トラウマ短編やめて「夜の夢見の川」 中村融編

夜の夢見の川 (12の奇妙な物語) (創元推理文庫) 作者: シオドア・スタージョン,G・K・チェスタトン他,中村融 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2017/04/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (9件) を見る トラウマ短編「麻酔」 クリストファー・ファ…

【感想】没頭、熱中、サプライズ「蜘蛛ですが、なにか?」1~9 馬場翁

蜘蛛ですが、なにか? (カドカワBOOKS)作者:馬場 翁発売日: 2015/12/10メディア: Kindle版 内容 女子高生が異世界のダンジョンに蜘蛛として転生して、生き延びるためにモンスターと戦う 感想 すいません。食わず嫌いで、なろう小説なめてました。はい。めっ…

【感想】美醜、妄執、芸術の業「累 かさね」1-14(完) 松浦だるま

累(1) (イブニングコミックス) 作者: 松浦だるま 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/01/31 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (3件) を見る 内容 醜いけど演劇の才能がある少女が、キスで顔が入れ替わる口紅を手にして・・・ 感想 累 かさねと…