積みは快楽だ 社会人編

読書その他の雑記

ブログ50記事達成

 本ブログの現状

・ブログ作成から2年半

・記事50個

・月間PV100

・読者10人

うーん、、、投稿数が少なすぎ。このペースでいくと、記事100個まで5年かかるぞ、、、

でも好き放題書いて、読んでくれる人がいて、はてなスターまでもらえたりする。訪問者の方には頭が上がりません。とはいえ、PVはもっと欲しいなあ。

参考

www.nununi.site

2019年1月 30PV/日 100エントリ目

2019年4月 100PV/日 200エントリ目

2019年5月 200PV/日

2019年6月 300PV/日

2019年7月 400PV/日 300エントリ目

2019年8月 550PV/日

書評Blogでデイリー500PV出るまでにやったこと11項目 - ネコショカ(猫の書架)

参考にしてるネコショカさんは、100記事で1日30PVっておっしゃってたので、その時点でわがブログの10倍のアクセスということになる。えええー。ちなみに今は500記事1日1000PV超えだそうです。

SEO

うーむ、、、とりあえずGoogle先生に顔を覚えてもらわないと仕方ないよなあ、それにはやはり記事数、更新頻度、文字数!

記事数、更新頻度はがんばろうねという話ですが、文字数はなかなか難しい。いまは平均400字くらいか。1000字以上書くといいらしい。文字数を稼ぐ方法はいくらでもあるけれど、、、今のスタイルで語るのが自然にうまくなって文字数が増やせれば理想、難しいなあ。

あと新刊の感想を素早く書くというのもありか。

今後

・読む本の傾向と感想の書き方はあまり変える気はないけれど、感想の需要がありそうな(感想があまり見つからない)本を意識しようかな。ハードカバーを増やしても良いか。

・〇〇文庫50%OFFみたいなセールのときにまとめ記事でも作ろうかとは思うのだけれど、すごい大変だからなあ、、、

・自分の中での超名作で紹介してないのは数多いので、再読を増やそうかなあ

・本を、本を読むのです、、、モンハンやってる場合じゃないのです、、、

・次は100記事、2021年中、、、には無理か、なるべく早めに。

 

【感想】誰でも思いつく「究極の仕掛け」と、誰にも書けない凄み「カーテン」アガサ・クリスティー

内容

名探偵ポアロ

シリーズ第一作の舞台スタイルズ荘にて、老いたポアロヘイスティングズが未知の犯罪を防ごうとするが、、、

「もちろん。きみと私で、ヘイスティングズ、また犯人狩りに出るのです!」

感想

す、すげー

本書はとある「究極の仕掛け」のミステリ(※ネタバレ厳禁、ググってはいけない、早く読もう)

いや、その「仕掛け」は、ミステリ読者なら誰でも思いつくよ、私も最初はネタバレされたとき一発ネタの最初にやったもん勝ちの作品かと思いましたし。ところがこの作品は誰にも書けないでしょ。

雰囲気は終始重い、老いてうるさくなったポアロと、同様に老いて悲観的なヘイスティングズ、いつ誰が被害者でも加害者でもおかしくない人間関係(これはいつもか)

「私ですか」ポアロは顔をしかめて言った。「私はもう駄目です。生ける屍です」

「仕掛け」には薄々気付くかもしれない、読み返すと匂わせてる描写が多いし、終盤に行くほど不自然さは増す。でも、、、まさか、、、どこまで?

「それにもしかしたら、そのときにはきみはそんなことまで知りたくなかったと思うかもしれません。そして、こう言うかもしれない ”もう幕を降ろしてくれ” と」

そして終幕。「仕掛け」そのものが物語であったことが分かる。

読書してて、ふと作者の視線を感じる時がある。私は本書の最後を読んでて、クリスティーと確かに目があったよ。彼女の目線は悲壮でも重い決意でもなく、「どやぁ」と言ってる気がしました。

女王はミステリに君臨する。

関連記事

 下記は他に読んだクリスティーの感想

「葬儀を終えて」★★★★★

www.tsumi-kai.com  

「死との約束」★★★☆☆

www.tsumi-kai.com

 

【感想】混沌とした解決篇と、それを断ち切る解決「死との約束」アガサ・クリスティー

内容

名探偵エルキュール・ポアロ

あまりにもうざい、家庭の独裁者婆さんと、その支配下にある家族の旅行先での殺人事件

「あなたはーーあなたは探偵でしょ?」

「そうですよ」

「非常に有名な探偵ですか」

「世界最高の名探偵です」ポアロはまるでこれ以上分かり切った事実はないといわんばかりな口ぶりで答えた

感想

「個人的な私的な判断によって他人の命を奪ったものは、社会生活を送ることは許されないのですよ。わたしはーーエルキュール・ポアロはーーそんなことを決して許しませんよ!」

中盤死体が出るまでは険悪な空気で話を引っ張るの悪くないですが、本作の見どころは解決篇でしょう。

名探偵、皆を集めて、さてと言い。混沌。ポアロは最初から解決言ってやれば良いのに、「誰々が犯人の場合・・・かばっていた場合・・・」とかやるから、「俺じゃない」「あいつじゃない」「俺がやった」「嘘ついてましたの」大合唱。おいおい。

読みながらちょっと心配になるが、無事解決。ああ良かった。

「わたしがいつもつくづく思うことですが、真相というやつはじつに奇妙で、しかも美しいものですよ」

ジャンルはうざい婆さんミステリかな・・・おすすめ度は少し低いですが、いびつな家族が好きな方はどうぞ

社会で活躍する女性とかについて

「とにかく、女が何かをやりとげることができるということは、すばらしいことですわ!」

「それは賛成しかねるわ。人間が価値のある仕事をなしとげることは、すばらしいことなんですよ。それが男であろうと女であろうと、そんなことはまったく問題じゃありませんわ。どうしてそんなことが問題なんです?」

女性がやったから偉い、ってのは男女平等とは違くね? という話。

登場人物の話=not作者の考えとはいえ、当時(1938年)の女性ミステリ作家なんてさんざん色々言われてただろうからなあ、、、

女性なのに男性名でだしたSF作家のジェイムズ・ティプトリー・Jr (1968年デビュー)は下記を言ってるし

「男性的な名前はうまい擬装のように思えた。男の方が落とされないという感じがした。これまでの人生で女だからという理由で職業的に散々ひどい目にあってきたから」

最近は鬼滅の刃の作者が女性というのが話題になってたり、作家の性別問題は根深いですな

読んだきっかけ

下記の、電子書籍アガサクリスティーセール(現在は終了)に応じて、阿津川先生が挙げていたため読みました。

togetter.com

関連記事

 他に読んだクリスティー

「葬儀を終えて」★★★★★

www.tsumi-kai.com

 「カーテン」★★★★★

www.tsumi-kai.com

 

【感想】重くない東野圭吾が読みたい人に「マスカレード・ホテル」東野圭吾

マスカレード・ホテル (集英社文庫)

マスカレード・ホテル (集英社文庫)

  • 作者:東野 圭吾
  • 発売日: 2014/07/18
  • メディア: 文庫
 

内容

東野圭吾の人気シリーズ「マスカレード」の第一作、映画化済み

連続殺人の次の犯行は高級ホテル、犯人もターゲットも不明。ホテルウーマンとホテルマンに化けた刑事は犯行を防げるか

感想

久しぶりに東野圭吾が読みたいなあ、でも重いのはいやだなあと思い、本書を購入。結果成功。

続々と現れる怪しい宿泊客とその対応、ホテルの裏側なんかを楽しみつつ、予想できない犯人もご用意。キャラクターも魅力的。信じるホテルマンと疑う刑事。

減点要素なし、ただ、ガチの謎解きミステリではないのでそこは注意。

肩の力をぬいた、まったり読書。こういう作品が本棚にあると安心感がある。

シリーズ続編も購入済み。ゆっくり楽しみたい。

映画

映画はキムタクかあ、予告編は面白そうだけど、、、未読の人は映画から入るのも良いかも。


映画『マスカレード・ホテル』予告映像【2019年1月18日(金)公開】

【感想】熱い小説家講座「小説家になって億を稼ごう」松岡圭祐

 

小説家になって億を稼ごう (新潮新書)

小説家になって億を稼ごう (新潮新書)

  • 作者:松岡 圭祐
  • 発売日: 2021/03/17
  • メディア: 新書
 

 

小説家が儲からないというのは嘘

目次

ベストセラー作家松岡圭祐が明かす、売れる小説家になるためのノウハウ

「目次」
はじめに――小説家が儲からないというのは嘘

 I部 小説家になろう
第一章 売れるための大原則「現代小説とはなにか」
第二章 人々に愛される物語の『想造』とは
第三章 魅力的なあらすじ
第四章 おもてなしの精神に満ちた執筆方法
第五章 貴方の小説をリリースする方法
第六章 失敗しないゲラ校閲作業のコツ
第七章 プロが儲からない理由は出版契約書

 II部 億を稼ごう

第一章 デビューの直後にすべきこと
第二章 編集者との付き合い方
第三章 デビュー作がヒットした時、しなかった時
第四章 映画化やドラマ化への対応
第五章 ベストセラー作家になってから気をつけること

内容

以下、内容を紹介しますが、どうしても引用が多くなってしまう、、、というか全文引用したいぐらいの密度だ。

本書の構成は、下記となっている。

はじめに 「小説書いて儲けようぜ」

第一部 「現代小説の背景」→「小説の書き方」→「デビューの仕方」

第二部 「デビュー後になにをするか」→「どう儲けるか」→「儲けたあとは」

はじめに

本書でご紹介するのは、小説家で「食べていく」のではなく「儲けて富を得る」方法です。

年収は二千万円から三千万円ぐらいが、最もくらしやすいとも言われます。しかし当面の目標は一億円以上に置いてください。

小説家になるノウハウ本というのは結構あるけど、「儲けろ」というのは珍しいのでは? 

できるかぎり多くの読者に必要とされたいと願えばこそ、よりよい小説が書けるでしょう。

稼ごうとするほど、良い小説が書ける、か、、、

いや、好きなことを書きたいわけで儲け優先なわけでは・・・に対して「好きな小説が書きたいなら、儲けてから書けば?」直球である。

 第一部 小説の書き方からデビューまで

 本書では『想造』という小説の書き方を紹介している。基本的に内容を全部、頭の中で完成させてから書くやり方。具体的なやり方まで詳述されてます。小説の「視点」から推敲は大きいディスプレイでやれ、というノウハウまで。

人それぞれに個性があり、みな特別な存在です。貴方が『想造』によって紡ぎだした物語は、貴方の性格や経験、知識、嗜好などが結合した、けっして他人には想像しえないものになります。面白くないはずがありません。

次に小説を世に出す方法、「編集者への売り込み」「新人賞への応募」「小説投稿サイトの利用」

こちらは主に心構えから、編集者の反応の読み取り方についてまで。最後に重要な出版契約書について

第二部 デビュー後、稼ぎ方

作家としてデビューしてから、印鑑作ったり、編集と付き合ったり、二作目を売るためには。

一度や二度、出版した作品が売れなかったとしても、それはただの運でしかありません。挑戦は何度でも行えます。小説の完成度も上がっていきます。ついには運に左右されないレベルで、確実に人の心を動かす作品を生み出すことでしょう。

「編集者の態度別」小説家ランク測定法もあるぞ!

そして売れてからの映像化やベストセラー作家の過ごし方まで。

もはや貴方は無限のエネルギーをもとに、不滅の製品を作り出す専門職に就いたのです。

感想

「小説の書き方」でなく「小説家になって儲ける方法」です。ちょっと違うよ。

うーむ、内容が濃く、熱量もすごい。あれ、私でも億かせげるのでは? と思えてしまうほど説得力がある。説得力があるうえに、「あなたなら当然できる」みたいなノリだから、「やっぱ俺ならできるのか、、、」となってしまうよー。

ゼロから小説を書き、デビュー、大儲けという一貫した筋立てになっているのもドキドキワクワクが強い。

さて、夢中で一気読みしてしまったが、億稼げるかというのは別の話。本書を極端に単純化すると、まじめにおごらず小説を書き続ければ儲かります、ということになってしまうからなー。

でも小説家に憧れてるけど書いてない人、なりたいが行き詰まりを感じている人が読めば、また新しいスタートを踏める気はしますし、なにより、「俺にできたからお前にもできる! 一緒に小説界を盛り上げようぜ!」的な松岡先生の熱い思いが感じられておすすめの一冊です。

関連書籍など

・第一部関連書籍

小説の書き方本はたくさんあるけど、評判良いのは冲方先生かな?(ラノベですが)

 

・第二部関連書籍

 実際に億稼いでる小説家の収支がどんなものか分かる一冊

作家の収支 (幻冬舎新書)

作家の収支 (幻冬舎新書)

 

 

【感想】妄言ってタイトルに書いてあるでしょ? 「月下美人を待つ庭で 猫丸先輩の妄言」倉知淳

月下美人を待つ庭で 猫丸先輩の妄言

内容

猫丸先輩シリーズ短編集

日常の謎が5編

感想

先輩久しぶりっす、なんか頭身あがりましたね、、、

3日連続不法侵入や、荒れた海へ向かう足跡、怖くない恐怖写真なんかの謎を怪しげな猫丸先輩が独特の話術で解決? する短編集

暗号が無い暗号ミステリって結構斬新だな

日常の謎って一歩間違えば与太話ですけど、これはわざと与太話感強めでやってますね、、、というか妄言のたぐいなのでは? あ、タイトルに書いてあるじゃん。

それにしても、もう少しインパクトとか切れ味とかぶっとんだ話とか欲しいかなあ、だいぶ物足りない

【感想】これまた奇抜な特殊設定ミステリ「あと十五秒で死ぬ」榊林銘

 

あと十五秒で死ぬ (ミステリ・フロンティア)

あと十五秒で死ぬ (ミステリ・フロンティア)

  • 作者:榊林 銘
  • 発売日: 2021/01/28
  • メディア: 単行本
 

 

内容

十五秒

銃で撃たれた瞬間、時間が止まり、あと十五秒で死ぬと告げられる。たった十五秒で何ができるかの戦い。

このあと衝撃の結末が

テレビドラマがちょっと目を離したすきに超展開、一体何があったのか?

うーむ、やってることは超すごいんだけど、見せ方は他に何かなかったのか、、、

首が取れても死なない僕らの首無殺人事件

首を取り外せる(ただし十五秒首と胴体が離れたら死ぬ)人々が暮らす島で、殺人。

非常にシュールな絵面。

感想

新人のデビュー作含む特殊設定短編集。光るものがあるかといえば、めっちゃある。面白い。十五秒で死ぬという非常に厳しい特殊設定でよく書けるよなあ。

ただ、お前の実力はまだこんな物じゃないだろ、という気はする。次作が出たら買うけど、惜しいことにかなりの寡作なようだ。